気候変動への取り組み

気候変動の進行は、異常気象や生物多様性破壊を引き起こし、人々の暮らしはもちろん企業活動にも大きな影響を及ぼします。2015年には気候変動抑制の国際条約「パリ協定」が採択され、日本においては2020年10月、当時の内閣総理大臣が所信表明演説において、2050年までにカーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すと宣言されました。永谷園グループも気候変動の原因となるCO2排出量削減につながる省エネや創エネ活動に積極的に取り組んでいます。

再生可能エネルギーの導入

永谷園グループでは、脱炭素社会の実現に貢献するため、太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギーの利用促進に取り組んでいます。永谷園フーズサンフレックス第一、第二工場では、屋上に太陽光パネルを設置し、CO2排出量を削減しています。2021年度は太陽光発電で223,337kWh発電し、CO2排出量を106トン削減しました。

また、永谷園フーズ茨城工場では2022年1月よりトラッキング付・FIT 非化石証書等が付与された実質再生可能エネルギーの電力に切り替えました。これにより年間約1,220トンのCO2排出量削減が見込まれます。

太陽光パネル
太陽光パネル

省エネルギーの取り組み

〈間欠運転による電力の削減〉

永谷園フーズ岡山御津工場では、排水処理施設のブロワー※1の間欠運転を2022年7月より開始しました。工場周辺への臭気等の影響を考慮して夜間のみ実施しています。この取り組みにより年間で25,000kWhの電力削減、CO2排出量約12トンの削減が見込まれます。

〈LED照明への切り替え〉

永谷園グループの工場では、「長寿命」「省電力」「水銀を含まない」などの理由から、環境にやさしい照明であるLEDへの切り替えを進めています。

永谷園フーズオクトス工場では、2021年度に333灯をLED照明に切り替え、年間約59,000kWhの電力を削減し、CO2排出量を24トン削減しました。

〈A重油使用量の削減〉

永谷園フーズサンフレックス第一工場では、ボイラー※2の稼働台数を制御することでA重油の使用量を年間で原油換算値26kℓ、CO2排出量を約70トン削減しました。

〈海外拠点の取り組み〉

Chaucerでは、ISO50001を取得し、組織のエネルギーパフォーマンスを可視化して改善活動につなげる取り組みを行っています。

製造現場における設備の起動・停止の管理による節電、ブレッド事業のパン焼き機への環境に配慮した燃料の採用など、エネルギー使用量の削減に取り組んでいます。

プラスチックへの取り組み

麦の穂のビアードパパ店舗では、レジ袋をバイオマス素材25%配合の袋に変更しました。また一部店舗において、プラスチック製ストローを紙製に切り替えました。

プラスチックへの取り組み
  • ※1 ブロワー
    • ・浄化槽に酸素の供給を行うことで水中の微生物を活性化し、有機物の分解を促進させる装置
  • ※2 ボイラー
    • ・水などの液体を加熱することで蒸気や温水をつくる機械